2009年お気に入りの本

今年は狂ったように小説を読みまくったので、読んだ本の中から特に好きなものを上げてみました。ほとんど鳥居みゆきに絡んだ本のような気がするけど気にしない!一作家一冊縛り、順位は考えるのが面倒なので無し。

夜にはずっと深い夜を

夜にはずっと深い夜を

鳥居みゆきの初の著書、短編・ショートショート・詩の連作構成。読む人の精神状態によってどう繋がってるのか変わる仕掛けが多分あると勝手に思ってます。『陰日向に咲く / 劇団ひとり』系のベタベタな繋がりのようにも読めるけど、一度『好き好き大好き超愛してる / 舞城王太郎』のような作中作を疑うとどつぼに嵌まって頭の中がグルグルしてくる。

砂の女 (新潮文庫)

砂の女 (新潮文庫)

読書にハマるきっかけとなった一冊。『故 鳥居みゆき告別式〜狂宴封鎖的世界〜』中の特典フェイクドキュメンタリーを見た直後に読んだのが、被ダメージを増幅した原因かも……正月暇な人は鳥居みゆき単独DVDのレンタルとご一緒にどうぞ。

灰色のダイエットコカコーラ

灰色のダイエットコカコーラ

砂の女に続き「お前はどやねん」的寓話系小説、エログロ耐性必須。厭世的思考や小ネタなど、所々鳥居みゆきと同じ臭いがするので、鳥居ファンにオススメかもしれない一冊です。逆にこの臭いがあったからこそ好きな本になったのかも。<例:箱男(安部公房)、コインロッカーベイビーズ(村上龍)、ヒトラー(ヒットエンドラン)、肉のカタマリ(ハイタ#6、ムーの記事他)、サグラダ・ファミリアが完成(ピンモネア、活弁士ネタ)>

空、見た子とか (角川文庫 (5827))

空、見た子とか (角川文庫 (5827))

言葉遊び・どんでん返しのラッシュ。鳥居みゆきのコントが好きな人にはかなりオススメ。鳥居さんが長編書いたらこんな感じになるんだろうか

オチが華麗で素晴らしいダンシング・ヴァニティと迷ったのですが、やはりこちらのほうが多種多様なSFドタバタに浸ることができるのでこちらをチョイス。

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

海外小説から一冊、イタリアのカフカと言われてるらしい。不条理系・幻想系・神視点系が多めの短編集なので、鳥居みゆきの妄想月報が好きな人にオススメかもしれません。

ハムレット・シンドローム (ガガガ文庫)

ハムレット・シンドローム (ガガガ文庫)

夢中夢からずっと出れないようなグルグル本。翻案元の原作ハムレット久生十蘭を教えてくれた素晴らしい一冊。もちろんこの翻案自体もものすごく面白かったです。

玩具修理者 (角川ホラー文庫)

玩具修理者 (角川ホラー文庫)

表題作はホラーで、もう一編の時間SF『酔歩する男』が物凄い。どちらも最後にうまいこと押し付けてくる感じが恐怖感うpppp

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

虐殺器官と迷って、引用小ネタの引っかかりが少ないこちらを選択。二冊とも「死」についてかなり考えさせられました。もっとこの方の作品が読みたかったなぁ……

九十九十九 (講談社文庫)

九十九十九 (講談社文庫)

とにかく色々とぶっ飛びすぎてる。作中作中…タイプなのでそういうのが好きな人にオススメ。今一番気になっている作家です。

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

とにかく饒舌、ひたすら饒舌、思考も饒舌。現在『告白』を読んでる最中なのですが、長さがちょうどいいこっちのほうがお気に入りになりそうな感じです。